資産価値を守ろう

2016/04/12

資産価値上昇中?中古マンション再評価の動き。

「資産価値」の観点で見ると、実は新築マンションよりも中古マンションのほうが安定していると言われ、改めて中古マンションの価値に注目が集まっています。中古マンションの築年帯別平均㎡単価を見ると、新築から築20年まで下がり続けていますが、築20年以降は安定し、若干上がっていることもあることがデータから読み取れます。

なぜ中古マンションの価値が改めて見なおされているのでしょうか?

ポイント1:新築マンションの価値下落のスピードが早すぎる!

もともと日本は新築物件に人気が集まる傾向がありましたが、上記のグラフからも明確なように、資産価値の観点から見ると新築はあっという間に価値が下がります。そのため、新築マンションの価値下落の速度は、ローンの残債が減る速度よりもはるかに早く、資産価値よりもローン残債が上回る状態になります。
結婚をし、子どもができてからマンションを購入する世帯が多いことを考えると、子どもの学費がかさんできたり、転勤などでマンションを売りたいと思うタイミングが来たとしても、ローン残債が資産価値を大きく上回ってしまうため「売るに売れない」状況に陥る危険性が高いのです。

ポイント2:単純に立地が良い!

街が発展する経緯を考えてみます。そもそも周辺環境が良い魅力的な街は、歴史があります。その歴史の中で、駅近くの一等地や、便利な施設やこだわりのある場所の近くには、真っ先にマンションや住宅が建つことが多いと言われています。つまり、良い街の一等地は、すでに中古マンションがあるので新規のマンション用地が少なくなっている場合が多いようです。エリアや街を限定して探す人や、交通の便利の良さ、地盤の良さなど立地条件にこだわる人にとっては、中古マンションは魅力的に映ると考えられます。

立地が良い物件は、資産価値が維持しやすいと言われています!

ポイント3:リノベーションブーム!

中古マンションを自分の好みにリノベーションして暮らすライフスタイルに注目が集まっています。また、投資家が中古マンションをリノベーションし、賃貸や民泊物件として活用する事例も増え、リノベーション関連の本が多く出版されています。古い物件ならではのタイル貼りなどのデザインは、新築物件にはない魅力。若者向け雑誌でも特集が組まれ、リノベーションの定額サービスやネットで物件とリノベーションをマッチングできるアプリサービスなど、リノベーション関連のサービスの開発も盛んで、今後、ますます中古物件をリノベーションする動きは活性化しそうです。
対談で資産運用アドバイザーの逢坂ゆりさんも「これだけインバウンドが活発になった今、海外から日本への不動産投資が増えることは間違いありません。海外の人にとっては、現代風に洗練された新しい物件よりも、日本らしい趣きを残した中古物件が魅力的に映るはず」と断言されています。

ポイント4:安心して暮らすことができる!

2015年に発覚した横浜市の傾斜マンション問題で、完成前に購入しなければならない新築マンションのリスクが明らかになりました。また、マンションの資産価値は管理状態に大きく左右されますが、新築マンションでは管理会社の仕事のクオリティを事前に確かめることはできません。
中古マンションは購入前に物件の状態を自分の目で確認できる上に、修繕の履歴を見ることができます。旧耐震基準で建てられた建物であれば、耐震診断の結果や耐震改修の有無がわかります。また、管理会社もわかっているので、管理状態を確認し、今後の管理の予測をすることもできます。不安があれば、管理組合などに今後の方針を聞いた上で購入することができるので、安心して暮らし始めることができます。

東日本不動産流通機構のレポート(2013年)によると、「売却・成約とも築30年超物件の拡大続く」とのことで、築年数が経過した中古マンションに熱い視線が集まっています。「古い」ことが価値となってきていますが、ポイント4にもあるように、築年数が経過するほど管理状態や耐震性が問われ、「安心して暮らせるか」が購入のカギになっています。資産価値を守るためにも安全性を確保しておきましょう。

資産価値の観点や立地、リノベーションブームなどから築30年以上の中古マンションも再評価されていますが、管理状態や耐震性も問われます。不安がある場合は耐震診断を!

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